
通貨ペアの選び方|米ドル/円が66%|2026年8月版
この記事は情報提供を目的としたもので、特定の取引や商品を推奨するものではありません。FXは為替相場の変動により損失が生じるおそれがあり、元本が保証される商品ではありません。
日本の個人FXでいちばん取引されている通貨ペアは米ドル/円で、金額ベースのシェアは66.28%です。金融先物取引業協会(FFAJ)が公表した2021年の円換算金額ベースの数字で、2位のポンド/円は11.09%でした。日本の個人が動かす取引の3分の2は、たった1つの組み合わせに集まっているわけです。通貨ペアという言葉の意味から、最初に見る順番までを順に確かめます。
通貨ペアとは何のこと?
通貨ペアとは、実際の取引で売買する通貨の組み合わせのことです。「米ドル/円」「ユーロ/円」のように「/」で区切って表します。米ドル/円を買うというのは、米ドルを買って円を売ること。売るときはその逆で、米ドルを売って円を買います。
私も最初はここでつまずきました。つみたてを始めた頃、「米ドル/円を買う」と書かれた文章を読んで、いったい何を買っているのか分からなくなったのです。為替は片方だけを持つことができません。どちらかを買えば、必ずもう片方を手放す。この対の関係が飲み込めたとき、ようやく画面の見え方が変わりました。
投資信託との違いも、ここに出ます。つみたてで海外株式のファンドを買うとき、私たちは「その資産を持つ」だけ。為替は常に2つの通貨を比べています。出典はこちらです。金融先物取引業協会「学ぼう!FX」通貨ペアについて
日本でいちばん選ばれている通貨ペアは?
米ドル/円です。金融先物取引業協会が公表した2021年の円換算金額ベースのシェアでは、米ドル/円が66.28%を占めていました。上位5つを並べると、次のようになります。
| 順位 | 通貨ペア | シェア(2021年・円換算金額ベース) |
|---|---|---|
| 1 | 米ドル/円 | 66.28% |
| 2 | ポンド/円 | 11.09% |
| 3 | 豪ドル/円 | 6.86% |
| 4 | ユーロ/米ドル | 4.79% |
| 5 | ユーロ/円 | 4.13% |
| 上位5つの合計 | 93.15%(上記5値から算出) | |
この表には、もうひとつ読みどころがあります。上位5つのうち4つが、円が相手の組み合わせだという点です。日本の個人取引は、円を軸にして回っている。ユーロ/米ドルだけが例外で、そこには円が出てきません。
数字を見る前、私は「上級者ほど珍しい通貨を使うのだろう」と漠然と思っていました。実際の分布は逆で、多くの人が同じ場所に集まっています。出典は上と同じ金融先物取引業協会の解説ページです。
メジャー通貨とマイナー通貨は何が違う?
違いは、取引流通量の多さです。金融先物取引業協会は、米ドル・ユーロ・ポンド・円などを取引流通量の多いメジャー通貨、トルコリラや南アフリカランドなどを取引流通量の少ないマイナー通貨として説明しています。名前の響きから優劣を感じるかもしれませんが、指しているのは量の差です。
| メジャー通貨 | マイナー通貨 | |
|---|---|---|
| 例 | 米ドル、ユーロ、ポンド、円 | トルコリラ、南アフリカランド |
| 取引流通量 | 多い | 少ない |
| 情報量 | ニュースや解説が集まりやすい | 日本語の情報は限られる |
取引条件は業者ごとに違います。売値と買値の差(スプレッド)も通貨ペアによって幅が変わるため、口座を比べるときは各社の公式ページで一覧を確かめてください。ここは伝聞で判断せず、自分の目で見る場面です。
リスクの種類も押さえておきましょう。同協会は、FXの主なリスクとしてレバレッジによるリスク、為替変動リスク、信用リスク、システムリスク、金利変動リスクを挙げています。スワップポイントは市場金利の変化に応じて変動し、受け払いの方向が逆転することもあります。金融先物取引業協会「FX取引に係る主なリスク」
初心者はどの通貨ペアから見ればいい?
どれが正解と決まっているわけではありません。ただ、シェア66.28%の米ドル/円は関連するニュースや解説の数が群を抜いていて、値動きの理由をたどりやすい組み合わせです。順番としては、次の3ステップが無理のない進め方だと考えています。
- 米ドル/円だけを1か月、毎日同じ時間に眺めます。取引はしません。数字が動く幅の感覚をつかむのが目的です。
- ポンド/円や豪ドル/円と並べて見比べます。同じ日でも動き方が違うことに気づけたら、次に進めます。
- 円が出てこないユーロ/米ドルを見ます。円を基準にできないぶん、読み方の難度が上がります。
順番を飛ばしても構いませんが、飛ばしたぶんだけ判断材料が減ります。私がおすすめするのは1つ目で止まることです。1か月眺めて何も感じなければ、そこで先へ進まなくていい。それも立派な結論だと思います。
通貨ペアを絞ると、何が起きる?
追いかける情報の量が減ります。米ドル/円だけを見ると決めれば、必要なのは日本と米国の金利や経済指標、そして両国の政策の話に絞られます。組み合わせを5つに増やせば、関係する国の数もそれだけ増えていきます。
取引の練習より先に、この情報の量を体験しておくほうが役に立ちます。毎日SNSに流れてくる為替の話を全部追いかけようとすると、たいてい続きません。私も一度そうなって、見る対象を1つに戻しました。
絞ることは、機会を捨てることでもあります。それでも、理解が追いつかないまま数を増やすより先に手をつける価値があると考えています。
つみたてと通貨ペアは、つながっている?
つながっています。海外の資産を組み入れた投資信託は、為替の動きが基準価額に影響します。米ドル建ての資産を持つファンドなら、米ドル/円の動きは他人事ではありません。すでにつみたてをしている方は、知らないうちに為替の影響を受けているわけです。
ここが、このサイトで「投信が先、FXが後」とお伝えしている理由でもあります。つみたてで為替の影響を体感してから通貨ペアを学ぶと、話が自分の口座とつながる。逆の順番だと、用語だけが頭に積み上がっていきます。
通貨ペアを選ぶ前に確かめたい3つのこと
実際の取引に進むかどうかを考える前に、確かめておきたいことが3つあります。順番に見ていきます。
- 証拠金の仕組み:個人の店頭FXでは、取引金額の4%以上の証拠金を差し入れ・維持することが求められます(レバレッジにすると最大25倍相当)。詳しくは金融庁「いわゆる外国為替証拠金取引について」で確認できます。
- リスクの種類:為替変動リスクだけではありません。信用リスクやシステムリスクもあり、一時的に取引ができない事態も起こり得ます。
- 生活のお金と分けているか:つみたてと同じで、当面使う予定のあるお金を回すと判断が揺れます。ここは金額の多寡より、線引きの有無の問題です。
3つとも「はい」と言えなければ、通貨ペア選びはまだ先の話になります。急ぐ必要はありません。
まとめ|まずは1つ、眺めるところから
日本の個人FXは米ドル/円に集中していて、金額ベースのシェアは66.28%。上位5つを足すと93.15%に達します。通貨ペアは売買する通貨の組み合わせで、買えば必ずもう片方を売っている。メジャー通貨とマイナー通貨の違いは、取引流通量の多さです。
次に読むなら、円高・円安の話が近くにあります。通貨ペアの見方と合わせると、画面の数字が何を表しているのかがつながってきますよ。
よくある質問
通貨ペアの次は、円高・円安を3分で整理する
米ドル/円を眺めると、次に気になるのが「上がったとき、私の家計と投信はどうなるのか」です。円高・円安の記事を読むと、通貨ペアの数字が生活の話につながります。口座を比べるのは、そのあとで十分です。
この記事は為替・資産運用に関する情報提供を目的としたものであり、特定の取引や商品を推奨するものではありません。投資信託は値動きのある商品で、為替変動の影響などにより基準価額が下がり元本を割り込むことがあります。FXは為替相場の変動により損失が生じるおそれがあり、預けた証拠金を上回る損失が生じることもあります(いずれも元本が保証される商品ではありません)。掲載した数値は執筆時点(2026年8月)に各公式サイトで公表されていた内容にもとづいており、最新の情報は金融先物取引業協会・金融庁など各公式サイトで必ずご確認ください。最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。本サイトはアフィリエイト広告(成果報酬型広告)を利用しています。